異議申し立てにより上位の後遺障害等級が認定された事例

交通事故に遭った被害者の方からのご相談です。
ご自身で相手方保険会社との話し合いを続けていたところ、後遺障害等級が認定されたのだが、体の状態が思った以上に悪く、生活に支障が出ているため、適正な等級認定がなされているのか否か不安がある等の理由でご相談となりました。後遺障害認定が損害賠償額にも影響することなどから慎重に判断したいというご希望でした。

当事務所でお客様からお話を伺い、後遺障害等級認定の根拠資料となる診断書を拝見したところ、診断書の内容と等級認定は矛盾するとまでは言い難い状況でした。他方で、お客様のお話を伺うと、診断書の内容とお客様が感じている該当部位の可動域等には大きな差がありそうな状況でした。
そこで、病院に事情を伝え、再診断の要請をしたところ、応じてくださり、診断書の内容が変わりました。

病院により新たに作成していただいた診断書やその他の資料と共に後遺障害等級認定に対する異議申し立てを行ったところ、より上位の等級が認定されるにいたりました。
その結果、最終的な損害賠償額もご相談時に予想された金額を大きく上回るものとなりました。

後遺障害等級において最も重要と言っても過言ではないのが医師による診断書です。当該診断書の内容によって、等級認定は大きく変わります。ゆえに、後遺障害等級認定のために提出する診断書を作成する際は、まずは最初から医師にご自身の状況などを詳細かつ正確に伝えることが重要です。さらに異議申し立てをする場合には、医師に相談の上、別途診断書を作成してもらうのがベストです。

ご自身だけで、後遺障害等級のために適切な診断書作成を依頼したり、認定された等級が適正か否かについて判断したりすることは、非常に難しいので、専門家に相談の上、判断することをお勧めします。