トラブル防止対策として矯正治療に係る契約書類一式を作成した事例
事案の概要
矯正治療専門の歯科医師より、治療費について分割払いの合意をしたところ、患者様が途中で来院しなくなってしまったので不足している費用を請求したら、返事がなかったり、治療開始時に説明していたはずのリスクが顕在化しただけなのに、聞いていなかったと怒り出したりする患者様がいて困っているというご相談を受けました。
結論
ご相談の結果、当事務所の方で矯正治療契約書、方針説明書等の必要書類のひな形を作成し、今後は、治療開始時に患者様と取り交わすということで、トラブル防止を図ることになりました。
昨今、子供の内から矯正治療を開始することが一般的になってきており、治療を受ける人は増えてきています。さらに、費用も高額になることが多く、治療内容やリスクも複雑であるため、どうしても矯正治療に関しては、一般歯科に比べてトラブルになりやすい傾向があります。
特に多いと感じるのは、今回のご相談にもありますように、費用を分割払いとしたところ、様々な事情で途中で支払いが止まってしまい、回収ができなくなるというケースです。
そのため、少々手間はかかるのですが、予め契約書等により、金額やリスクの明示をすることが重要と考えています。口頭でのやりとりだけですと、どうしても言った言わない、聞いていないという話になり、トラブルになりやすくなってしまいます。とはいえ、矯正治療の場合、費用の内訳も複雑ですのでどこまで明示をするべきかというお悩みやもあろうかと思いますし、リスクも同様にどこまで記載すればよいかという問題があります。
記載内容に関して、ご自身での取捨選択は難しいと思いますので、まずは、お悩みを専門家に相談し、クリニックのシステムに適した契約書を整えることをお勧めします。